マーケティングチームの話を聞くと、ほとんどが同じ悩みを抱えています。メール、ランディングページ、ポッドキャスト。ある四半期にうまくいった施策が、続ける時間がなくなって止まってしまいます。AIツールは、コピー作成や画像生成、SEO調整、フォローアップ送信を代わりにやってくれると約束しています。ただ、今は「AI」という言葉がほとんどすべてのツールに付いています。古い機能一覧にチャットボットを足しただけのものも多いです。中小企業にとってどういう意味を持つかは、AIを活用したSEOツールと中小企業の成功で書きました。

そこで、以下のツールを役割別に分け、それぞれに3つの質問をしました。出力を、人が大きく直さずに公開できるか。すでに使っているツールとつながるか。1〜50人のチームにとって価格は妥当か。さらにもう1点、ツールが「なぜうまくいくのか」を教えてくれるのか、それとも量を増やすだけなのかも見ました。

先に断っておきます。Kafkaiは私たちの製品であり、このリストに入っています。最後に置き、できることとできないことを書きました。また、すべてのツールを同じ深さで使ったわけではありません。一部はベンダーの公開情報に基づいており、その場合は本文で断っています。

AIマーケティングツール早見表

ツール 向いている用途 価格
ChatGPT / Claude 汎用のコピー作成とリサーチ 無料プランあり
Jasper ブランドの文体を保った大量のコピー 有料プラン
HubSpot Marketing Hub AI CRMとマーケティングを一つにまとめる CRMは無料、AI機能は有料
Semrush AI Writer SEO記事とブリーフの作成 有料プラン
Surfer SEO 既存の下書きのオンページチェック 有料プラン
Predis.ai SNS投稿の作成 無料プランあり
AdCreative 有料広告のクリエイティブ 無料トライアル
Kafkai AIアシスタントに実際の検索データを渡す 登録時に1,000クレジット無料

価格はベンダーがよく変更するため、表には正確な金額を載せていません。決める前に各社のページを確認し、無料トライアルの有無もそこで見てください。

1. 汎用アシスタント ―ChatGPTとClaude―

これが土台になります。専用ツールのない作業なら、ウェブ検索ができるAIアシスタントがこなせます。代表的なものはChatGPT(英語)とClaude(英語)です。キャンペーンの下書き、競合の比較、会議メモからのブリーフ作成までです。2023年と大きく違うのは、学習データだけに頼らず、外部のデータソースにつなげるようになった点です。

ただし弱点は残っています。検索での実績については推測で答えてしまいます。Claudeに「自社サイトが何のキーワードで順位を取っているか」と聞けば、それらしく見えるが実際とは違うリストが返ってきます。AIアシスタントが回答を作るときに何を読んでいるのかについては、ChatGPTが実際に読んでいるもので書きました。

これはどんなチームにも役立ちます。専門ツールの上に置く、下書きの層です。

2. Jasper ―ブランドの文体でコピーを書く―

Jasper(英語)はマーケティングチーム向けのツールです。ブログ記事、広告コピー、商品説明、長文コンテンツを書きます。過去の優れた文章から「ブランドボイス」を学び、それに沿って書きます。ブランドボイスがコンテンツ生成に与える影響については、ブランドボイスとコンテンツ生成で書きました。汎用アシスタントは、20本ほど続けて作るうちに無難で個性のない文体にずれていきやすいです。Jasperのボイスプロファイルとキャンペーンモードは、立ち上げ全体の一貫性を保つためのものです。

代償はコストです。席数課金の有料ツールで、汎用アシスタントより高いです。ブランドガイドラインが厳しく、大量のコピーを作る場合(EC、SaaS、代理店が典型)に向いています。

ブランドに関わるコピーを大量に出し、レビュー担当がいるチームに最も役立ちます。

3. HubSpot Marketing Hub AI ―オールインワンの選択肢―

HubSpot(英語)はCRM全体にAIを追加しています。メールのパーソナライズ、会議メモからのフォローアップ作成などです。そして(Breezeの名前で)顧客データをもとにしたキャンペーン案の作成もあります。便利なのは、特定のAIモデルではなく、AIがCRMを土台にして書くことにあります。今日書いたメールキャンペーンを、エクスポートなしで、商談のステージ、ライフサイクル、過去の開封履歴によって分けられます。

すでにHubSpotを使っている会社なら、別のツールを足す前に、まずAI機能を試す価値があると思います。HubSpotを使っていない場合は注意が必要です。ロックインと席数ごとの価格は、実際にかかるコストです。

一つの管理システムの上にAIの層を載せたい会社に向いています。

4. Semrush AI Writer ―データに裏づけられたSEOコンテンツ―

Semrush(英語)はキーワードリサーチと、実際の検索データをもとに記事やブリーフを作るAIライターを組み合わせています。ターゲットキーワード、関連語、競合ページの構成などが入ります。リサーチ、ブリーフ、下書きを一つのツールで進められます。スプレッドシートをエクスポートしてチャットボットに貼り、うまく意図に沿うことを祈る従来のやり方より良いです。

ボトルネックがSEO記事の制作量なら、このリストでは最も強い選択肢です。「検索意図に合ったページを毎月どれだけ公開できるか」が課題の場合に向いています。

SEO中心のコンテンツチームと代理店に最も役立ちます。

5. Surfer SEO ―すでにある下書きを点検する―

Surfer(英語)は記事を書きません。その検索キーワードで上位にあるページと下書きを比べて点数をつけ、見出し、関連語、文字数の差を示します。ライター自身がすでに良い下書きを書けていて、公開前にもう一度チェックしたい場合に最も役立ちます。

点数は目標ではなくヒントとして扱うのがよいと思います。ツールが比べられるのは、今存在するページだけです。キーワード難易度ゼロでも上位表示は保証されない理由で説明したとおり、一つの数字だけで全体が分かることは少ないです。

記事ごとにオンページのチェックを受けたい社内ライターに向いています。

6. Predis.ai ―少ない手間でSNS投稿を作る―

Predis(英語)はトピックやURLから、画像、キャプション、ハッシュタグを含むプラットフォーム向けの投稿を作ります。一貫したブランドスタイルで、投稿の予約もできます。このリストでは数少ない無料プランがあるツールです。思い出したときに投稿するのではなく、決まった曜日にSNSカレンダーを埋めたいときに、リスクの低い試し方ができます。

短い文章と画像の投稿に向いています。動画を作る場合は、その部分に別のツールが必要になります。

安定したSNS投稿を続けたい小さなチームに最も役立ちます。

7. AdCreative ―有料広告のクリエイティブ―

AdCreative(英語)は広告のバリエーション(静止画と動画)を生成し、それぞれに成果の予測である「広告スコア」をつけます。このスコアのおかげで、予算を使う前に弱い案を外せます。最大の利点は速さです。デザイナーが1週間かけて1案を作る間に、数十案が数分でできます。

スコアは事前の見込みであり、保証ではありません。何をテストするかを決めるのに使い、最終的な判断は実際のA/Bテストに任せるのがよいと思います。

クリエイティブを大量にテストする広告運用チームに向いています。

8. Kafkai ―AIアシスタントに検索データを渡す―

Kafkaiは私たちの製品です。そのつもりで読んでください。マーケティングのコピーは書きません。Claude、ChatGPT、自作のエージェントなど、すでに使っているAIアシスタントを、kafkai.com(英語)経由で実際の検索データにつなぎます。自社サイトが順位を取っているキーワード、リンクしているサイト、競合との比較などです。数字は、アシスタントが使える形で返されます。

このリストに入れたのは、上のどのツールも「何について書くか」を決める必要があるからです。多くはデータなしで決めています。アシスタントは、どの語を狙うか、どのページにリンクが必要か、競合との差がどこにあるかを推測しています。Kafkaiをつなげば、「次に何を書くべきか」という問いに、自社の順位と競合とのキーワードの重なりから答えられます。そのうえで、その答えをもとにブリーフや記事を書けます。アカウントを作ると1,000クレジットが無料で付き、月額課金はありません。

AIアシスタントに、推測ではなく実際のデータでマーケティングの判断をさせたいチームに向いています。

ツールを組み合わせる

1〜10人のチームなら、次の構成が使えます。

  1. Kafkai データ層として使い、市場がどこにあるか、どの空白を埋めるか、何から書くかを決めます。
  2. ChatGPT、Claude、またはJasper その内容を自社の文体で下書きします。
  3. SurferまたはSemrush AI Writer 公開前にSEOのチェックをします。
  4. Predis.ai 公開した記事ごとに1週間分のSNS投稿を作ります。
  5. HubSpot リードを集めているなら、メールとCRMを担当します。

5つすべてが必要なチームは少ないです。まず、一番大きなボトルネックを解決するツールを一つ選びます。多くの場合、それは「何を書けばいいか分からない」(データの問題)です。または「定期的に公開する時間がない」(下書きとSNSの問題)です。2つ目のツールは、最初のツールが数字で測れる成果を出してから足せばよいです。

誇大広告に惑わされずに選ぶ

  1. デモではなく出力をテストする。 実際の商品、実際の顧客、実際のトーンで10本作り、そのうち何本を公開できるか数えます。根拠のないまま「AI可視性」を売るベンダーに注意したい場合は、AI可視性の営業メールが間違っている理由で書いたので参考にしてください。
  2. ツールを役割に合わせる。 「AI」は今や一つの機能であり、カテゴリではありません。スタックの中の各ツールは、一つの役割を担当し、ほかのツールと連携するのがよいです。
  3. 何と照らして確認しているのかを聞く。 マーケティングを最適化すると称するツールには、何を正解データにしているのかを尋ねます。実際の検索データや顧客データを使うツールは時間とともによくなりやすいです。自社モデルの前提だけを使うツールはそうなりません。

AIツールは、文章を書くこと自体が難しい段階をもう過ぎています。難しいのは、何を書くかをどんな根拠で決めるかということと、いつやめるかを知ることです。ここ数年で何が変わり何が変わっていないかは、2025年のAIライティング:変わったことと変わらないことで書きました。だから、まず一つのツールから始め、使い始める前に結果を記録して基準を作り、成果の出たツールだけを残してください。Neil Patel氏も、変わり続ける検索市場で自社ブランドを持つことについて近いことを述べています。どこに賛成でどこに反対かは、Neil Patel氏が正しい部分と、私が違う部分で書きました。